土日祝日が苦手だ。あとお盆の1週間くらいの「あの期間」は滅びてくれないかなと思ったりする。正確な期間は知らないけど。
4月社会人初の土日を前に、1週間研修詰めだった私の所に上長が来た。
「研修内容を家で復習とか、しなくて良いからね。ちゃんと寝て食べて、リフレッシュして、そしてまた月曜に来て」
笑顔はちゃんと作って「はい、ありがとうございます」って言った。
さてその土日はもう苦痛だった。
アンタの顔を見たくない、どうして家にいるのと喚き始める母親。それを見てるだけで放置する父親。
やめてよホント。そういうのやめて。と親に言ったら今度「家出て行け」と始まり、トランクに服を、ありとあらゆるバッグに他の荷物を乱雑に詰め始めた。
「カプセルホテル行ってこい。もう帰ってくるな。不動産屋入って家決めて、そこに住め。お前、私たちがお前に怒鳴ったりするのが嫌なんだろ?でもこの家に住む限りお前には『嫌』って言う権利なんか無いんだよ。分かる?お前の人権?知らないね」
その日は結局カプセルホテルへは行かなかったけれど(夜遅すぎたため)、翌日曜は朝早々に自室から追い出され、廊下で不動産物件を探せと言われた。ちなみに膝と腰をやらかしているので冷たい廊下に直座りは役満である。
この時点ですでに先が思いやられるし、土日にリフレッシュもクソもなく、疲れたまま社会人2週目に突入した。
さて今日。
実は昨日100均に寄った。研修でもらった資料を整理するファイルや、職場で使う自分用のマグネットを作る道具を買い揃えたのだ。さてこれで土日に「やる事」ができた。
そう思っていたのだが。まず朝8:30過ぎに爆撃の様な音で起きた。ミサイルでも落ちたか?とも思ったりした。しかもそんな騒音が暫くずっと続いているのである。
多分私に起きろって言ってるんだよな。そう思った私は着替えて騒音元へ行き朝の挨拶をした。そして朝ごはんを食べ、母に宣言した。
私これから洗濯して部屋の掃除機かけたらするから。あとシャツにアイロンかけたいです。
すると母は急に「化粧道具持って来なさい」と始まった。既に嫌な予感。
「お前の部屋に入ったらね(入るな)BBクリームってのを見つけて。お前そんなの使ってるんだね。だから能面みたいなツラしてたわけ。いつから使ってるのよ。はぁこんな安物、ほら色がなんとかでかんとかで(聞いてない)」
高校生の頃は化粧は肌に悪いからするな、と言われ、大学に入れば「ファンデにリップで大学生は十分でしょ」で、化粧道具を持つことは実質許されていなかった。なんなら誰もメイクのやり方なんて教えてくれないので私は自分なりにググったりYouTube見たりしながらメイク模索中なのである。
さて母に話を戻すが、BBクリームの破棄を命じられ、「今時いろんなのがあるんだからちゃんとしたもの買いなさいよ。変な化粧は職場の人を不愉快にするの、分かる?」と始まった。
私はもうすでにめんどくさくなってたので「ありがと。最近は韓国とか中華コスとかあるもんね。色々見てみるよ。ありがとうございました」と言い、部屋に戻って計画通り洗濯やら掃除やらファイル整理やらしようと思った。
すると今度は母は父を呼び、私が持っているメイク道具が安物だとか色々話し始めた。もうウンザリだ。そもそも私はメイクなんか好きじゃないし、日々すっぴんで生きる事が許される殿方が羨ましいとすら思っているのに。そんな話を強制的に聞かされなければいけないなんて何の地獄だろう。
母はずっと喋ってる。やれファンデの色が悪い、やれアイシャドウの減りが早い。やれ私の持ってるものは安物ばかりだとか、やれチークがどうたらこうたらとか。
チークは付けても浮くし、その浮いたチークを付けてるとなんだか「バカっぽい」顔になるから嫌なんだ。と申し出てもうこの話をやめてくださいと頼むと今度は「お前は頭良く見せたいのか?」と始まる。そんな事一言も言ってない。「チークをつけてる奴らを敵視してるのか?」とか。そんな事も一言も言っていない。ただ私には似合わないし、「頭良く見せる」のは望んでいないが「バカっぽく」見えるのはそれは別問題として嫌なんだ、と皆まで言わされる始末である。
母はギャーギャー怒鳴り始めた。こっちからしたら何故こんな事で怒鳴られなければいけないのかわからない。最後には「下手なメイクのやつってのは職場でハブられるんだぞ」と始まるので厄介だ。下手なメイクってなんだ。一応私のメイクは就活メイクから逸れていないので、軽くブラウンのアイシャドウをはたく程度だ。
そしてまた母の花粉症が始まった。今年は黄砂が酷いので尚更酷かった。
「家出ていけ」と。
今日一日中、メイクの文句を言われ、大学のランクが低いと怒鳴られ(自分で言うのはアレだが事実と異なる)、お前は何もかも自分の力だけでやって来たとでも思ってるのか?と頭を叩かれ、散々だ。
明日には日曜日があるのだと思うともう既に死にたくなる。
夜最後の口論をした時にはメガネを奪われた。今は裸眼なのだが、明日からどうしろと言うのか。ちなみに母は私からメガネを奪ったら私が土下座して平伏して涙を流しながら謝罪をすると思ったらしい。狂ってるとしか言いようがない。
小中の時は土日に習い事をしていた。
高校の時は土曜にも授業があったし日曜は自習室に篭ることができた。
大学時代は土日にアルバイトを入れていた。
人生ほぼ初めての「何もない土日祝」は初めてだったが、蓋を開けてみればコレだ。精神的苦痛しか感じない。
ここで私が夜寝る前にいつも思っていることをシェアしたい。
「あぁ両親、明日の朝起きたら布団の中で冷たくなってないかな」
でもきっと明日も、爆撃でもされてるかの様な騒音から朝が始まるんだ。